
まず最初に、タイムシェアとはどんなシステムでしょうか。
タイムシェアとホテルはどう違うのでしょうか?
ヒルトンタイムシェアの説明会、ウィンダムやディズニーバケーションクラブの説明会など、ホテルに滞在中の観光客向けにハワイやラスベガスでもよく開催されているようです。
日本とはシステムが違っていて、わかりずらいところもあるようなので、まずは過去の歴史から振り返ってみます。
タイムシェアの今までの歴史
タイムシェアというシステムは、1960年代にスイスのアルプスから出発しました。
ヨーロッパに住む人達は、よく休暇を取っていましたが、アパートを数家族で共有して順番に利用するような、別荘のオーナーシップを共有する方が安い金額で済むと思いつきます。
デベロッパーが開発した、複数のオーナーがリゾートのオーナーシップを共有するというシステムを導入し、1週間や2週間単位での「タイムシェア」としての権利が販売され始めました。
タイムシェアによるオーナーシップは、一人一人が別荘を持つよりも手軽でより安い価格で利用できるとして、ヨーロッパではより多くの家族を惹きつけました。
タイムシェアのコンセプトには、エクスチェンジ(バケーションの交換機能)も加わり、スペインやポルトガルを中心に、あっという間に広がっていきます。
1990年代まで急速に成長していったタイムシェアは、エクスチェンジ対象地にアジアや東欧諸国が加わったため、その後世界中で2,300施設が加盟していきます。
タイムシェア・オーナーの数は400万人にまで増加し、タイムシェア市場へ起業家と大企業が参入してきました。
世界の旅行会社やホテルブランドがビジネスの主軸にタイムシェア事業に加わり、ヒルトン、シェラトン、ディズニー、マリオット、ラマダ、フォーシーズンズ、ハイアット、リッツ・カールトン、ラディソンはタイムシェアを代表する企業になったのです。
現在までに、何百万人のタイムシェア・オーナーや家族・友人が世界中でバケーション・オーナーシップのオーナーとなり、タイムシェアは発展してきました。
今日、タイムシェア市場は、100カ国以上、約4,300ヶ所のリゾートで利用できるまでに成長しています。
また、195カ国以上からなるタイムシェア・オーナーの出身国の約45%は米国出身です。
日本人はどのくらい加入しているんだろう…?。タイムシェア、ハワイにはいっぱい日本人いるけどなあ。(→2018現在61,000組)
日本では不動産の一つの物件を何人かで分割で登記することは認められていませんが、日本で販売されるヒルトン・タイムシェアは不動産の分割登記であることも特長です。
ひとつの部屋を1年間、52週で分けてそれを何人かの決まった人数で共有します。
不動産なので、期限なし、その後相続も譲渡も可能(注1)。
また、最初からオーナーとなるメンバーは2名までの記名式となっています。
ホテルとコンドミニアムとタイムシェアはどう違うのか
ホテルでは、一般的にキッチンやランドリーはついていません(一部スイートルームなどにはあるケースも)。
一方、コンドミニアムやタイムシェアのお部屋では、生活に必要なものが設備、備品も用意されていて、部屋は一般的にリビングルーム、複数の寝室、バス・トイレと全体的に広々としているケースがほとんどです。
コンドミニアムの持ち主が、管理会社等を通して自分が部屋を使用しない時期に不特定多数の人に貸し出している場合もあります。
ホテルもコンドミニアムも、宿泊する側の人は、旅行を決める段階でどこに予約しようか、と計画を練っていきます。
一方でタイムシェアの場合は、基本的に自分が所有する物件に宿泊するか、そのタイムシェアで管理されている他の複数の物件の中から選ぶことになります。
同じタイムシェアの会員同志でお部屋を使い、そのうち空いている一部のお部屋が例外として会員以外に料金設定されて宿泊できるケースがあります。
タイムシェアの会社が管理する部屋は、一般的なコンドミニアムより備品が良いものが入っていたり、設備もワンランク上の品質のものが用意されていたりするケースが多いです。
タイムシェアの会社は、会員に対し、毎年同じ場所に行きたい、または毎年もっと他のいろいろな場所に行きたいという両方の好みに合わせたプラン作りができるような仕組みを用意しています。
基本は会員になった会社の物件のお部屋の中から選ぶのですが、他にもRCIエクスチェンジ(注2)などを経由してポイント交換することにより、それぞれの場所や部屋の選択肢はかなり広くなります。